新しいモバイルエクスペリエンス「新 Google モバイル」が SEO に与える影響

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2007年10月23日 japan.internet.com アイレップのSEMフロンティア

10月16日、Google モバイルの新デザインが公開された。Google モバイルのトップ画面から、「新デザインをチェック」というリンクをクリックすると、新 Google モバイルが利用できる。新しい Google モバイルは自らサイト上に「新しいモバイルエクスペリエンス」と表現しているように、ユーザーの検索体験を向上させるべくユーザー中心設計が取り入れられている。

検索機能における大きな変更点を具体的に2点挙げてみよう。

1.検索キーワードに応じて検索結果がダイナミックに変化

例えば「犬」と検索をすると図1のような検索結果となる。これまでの検索では、Web 上のテキスト情報を検索した「ウェブページ」が検索結果画面の上部に表示されていたが、新 Google モバイルでは、「イメージ」がまず最上部に表示され、通常の「ウェブページ」の結果は、その下に表示される。

今度は、最近ニュースで話題の「亀田」と検索をしてみる。すると、今度は「関連ニュース」が検索結果の最上部に表示され、その後に「ウェブページ」の結果が表示される。(図2)

新Googleモバイル「犬」検索結果,「亀田」検索結果

■図1.「犬」検索結果
■図2.「亀田」検索結果 (2007年10月22日現在)

このように、Google はユーザーが入力する検索クエリの意図を理解し、そのクエリの内容によって検索結果に表示させる検索サービスをダイナミックに変化させている。すなわち、Google は「犬」と携帯で検索をするユーザーの多くは「犬の待受画像を求めている」と判断し「イメージ」を優先して表示させ、「亀田」と検索するユーザーの多くは「亀田の最新ニュースを求めている」と判断し「関連ニュース」を優先して表示させているのだ。

このようにユーザーのクエリ意図を判断して検索結果をダイナミックに変える方法は、米 Google ではすでに「ユニバーサル検索」という形で実装されているが、日本ではモバイル検索において先に実装された形となる。一般に PC に比べ操作性が低いと言われているモバイルにおいて、複数のキーワードを入力したり、細かい検索設定をしなくても、ダイレクトに求めている答えに辿り着ける今回の変更は、ユーザーの検索体験を向上させていると言えるだろう。

2.地名によるパーソナライズド

上記1.で、クエリによって検索結果に表示させる検索サービスを変化させているという説明をしたが、今回の変更では、検索サービスの中でも特に「付近の情報を探す」というサービスが強化されているように見受けられる。例えば、今渋谷に仕事で来ていて、ラーメンを食べたいと思ったとき、新 Google モバイルで「ラーメン 渋谷」と検索をすると、Google マップの情報から渋谷近辺のラーメン店の情報が表示される(図3)が、このままトップページへ戻ると自動的にエリア設定として「渋谷」という情報が残るようになっている。その後、例えば「不動産」と検索をすると、検索キーワードに「渋谷」と入れていないにも関わらず、検索結果は渋谷の不動産情報が並ぶようになっている。(図4)

新Googleモバイル「ラーメン 渋谷」検索結果,「不動産」検索結果

■図3.「ラーメン 渋谷」検索結果
■図4.「不動産」検索結果 (2007年10月22日現在)

これらの変更について、企業側視点で考えてみると、「ウェブページ」で1位を獲得したとしても、今回の変更によりその表示場所がだいぶ画面下に押し下げられる可能性があるということに注意すべきだ。SEO に巨大なコストを投下し、「不動産」でウェブ検索1位を獲得していたとしても、エリアが「渋谷」と設定されているユーザーが検索した場合、ユーザーは、何度かスクロールをしなければ Web 検索1位のリンクを目にすることはない。

また、前述のとおり、米 Google では「ユニバーサル検索」としてモバイル版だけでなく、 PC 検索においても実装されているため、今後日本の PC Google においても、実装される可能性は十分にあるということだ。新 Google モバイルの登場は、ユーザー エクスペリエンスを向上させるとともに、企業の SEO 対策の在り方も変えることになるだろう。

(株式会社アイレップ マーケティンググループ 斉藤佐知子)

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