SEOで失敗しない「サイト移転」マニュアル

はてなブックマークに追加する

2007年11月29日 αSEOオリジナル記事

「会社名が変わるので、ドメイン名を変えなければならない」「リニューアルでシステム変更をするのでURLが全て変更される」・・Webマスターであれば、一度はこのような経験をしたことがあるでしょう。ドメインやURLを変更するということは、SEO対策においては一大事!これまでのSEO対策の効果をうまく引き継ぐサイト移転方法を、SEM総合研究所の渡辺隆広所長が伝授します。きちんとSEOを意識したリニューアルで、勝ち組サイトを目指しましょう。

ドメイン変更によるSEOのリスク

サイトのドメインを変更するような場合、検索エンジンのランキングにも影響するので注意が必要です。なぜなら、今の検索エンジンはドメインの「年齢」を評価するためです。例えば、今まで5年間運営してきたドメインを新規に取得したドメインにに移転すると、ドメインの年齢は「5年→0年」となってしまい、検索エンジンの評価はその分落ちてしまいます。特にGoogleでは、「エイジングフィルター」というドメインの年齢が一定数値に達していないものは上位に表示させないようなフィルタリングに引っかかることもあるため、約6ヶ月の間は全くランキングに表示されない可能性があるといったことを覚悟しなければなりません。Yahoo!はGoogleほど厳しい評価をしませんが、古くからある情報を上位に表示しやすい傾向があるため、ランキングに少なからず影響を及ぼす可能性があります。

ドメイン変更リスクの回避方法

そうはいっても、企業であれば当然ランキングを落としたくないと考えるでしょう。そのため、ここではドメインを変更してもランキングをできるだけキープするための対策を考えてみましょう。

ドメインを変更する6ヶ月前に新しいドメインを取得

ドメインを変更する場合、一番望ましいのは変更する6ヶ月前に新しいドメインを取得しておくことです。新しいドメインを取得し、アクセス可能な状態にまで準備しておきます。アクセス可能な状態にするといっても作り込む必要はなく、「○○のサイトです」などというように一文だけ公開しておくことで十分です。ドメインを先に取得し、何らかの形で公開だけでもしておくことに、意味があるのです。

「301リダイレクト」をかける

現在のサイトの評価というものはドメインやURLに対して与えられているものなので、ドメイン変更をすると評価は全て0になってしまいます。そのため、今のドメインから新しいドメインに対して「リンクの評価を受け継ぐ」といった設定が必要となります。それがサーバの「301リダイレクト」です。

「301リダイレクト」というのは「あるURLを永久に移転しました」ということを示すものです。「301リダイレクト」をクローラが受け取ると、リンクの評価を移転先のサイトに受け継いでくれます。これによって、今もっているリンクの評価をそのまま新しいサイトに受け継がせることが可能です。この設定を行なうことは必須といっていいでしょう。また、301リダイレクトを利用すれば、クローラだけでなく、人が訪れたときも旧ページから新ページに誘導をしてあげられるので親切です。

また、リダイレクトの方法ですが、

・新しいサイトの「個別のページ(対応ページ)」にリダイレクトさせる
・どのページにアクセスされても「トップページ」にリダイレクトさせる

の2パターンが考えられます。手間を考えると後者のほうがいいのですが、SEOの効果を考えた場合は前者を検討すべきでしょう。例えページ数が多くても、バッチによる処理等で対応が可能であれば実施した方がよいでしょう。

裏ワザで「302リダイレクト」を利用する

一方、Googleにおいては、一時的な移転を示す「302リダイレクト」を利用すれば、古いサイトがヒットします。ですので、エイジングフィルターがかかる可能性のある当初6ヶ月間は「302リダイレクト」で処理をし、6ヶ月期間を経過してから「301リダイレクト」に変更するというのも1つの方法です。新しいサイトの「年齢」が6ヶ月を過ぎると、新しいサイトも検索エンジンにインデックスされてくるはずです。そのタイミングで「301リダイレクト」へ変更し、新規のサイトに全てを移すのです。少し高度で手間もかかる方法ですが、1つの方法として覚えておくとよいでしょう。ちなみに、異なるドメインへリダイレクトする場合、Yahoo!では「301」「302」の区別はありません。

参照:Yahoo! Inc.のリダイレクトに関するガイドライン

ディレクトリ構造やファイル名変更の際の注意点

次にドメインを変更せずに既存のサイトのディレクトリ構造やファイル名を変える場合について説明します。例えば動的URLを静的URLに変更する場合もこれに当たります。

既存のサイトでは、トップページだけではなく下層のページにもいくらかのリンクが張られているはずです。下層ページに張られているリンクは非常に重要ですので、そのリンク資産を無駄にしないためには、変更前URLと変更後URLの対応表を作成し、個別ページごとにリダイレクトの設定をすることをおすすめします。ここでも「301リダイレクト」を使用すると良いでしょう。

ドメインやファイル名は変わらないが、IPアドレスが変わる際の注意点

サーバ移転等でIPアドレスが変わる場合、別の注意が必要となります。ドメインが変わってすぐの間は、検索エンジンは古いIPを参照してしまう可能性があるので、新旧どちらのIPアドレスで見てもWebサイトを閲覧できるようにする期間を1ヶ月は取っておく必要があります。それを1ヶ月程度行い、アクセスの生ログをみてクローラが新しいサイトを認識し始めたら、古いIPアドレスを閉じます。必ず契約が重複する期間を設けるということがポイントです。

また余談となりますが、新しいドメインを取得した後の古いドメインの取り扱いについては、捨てずに自分で保管しておくのがよいでしょう。捨ててしまうと、それを怪しい業者が取得してウイルスを配布したり、アダルトサイトのドメインになったりする可能性もあります。

株式会社アイレップ SEM総合研究所所長渡辺隆広
ライター=株式会社アイレップ 千葉哲

ページTOPへ戻る

ページTOPへ戻る