SEO ライティングの原則~検索されやすいコンテンツ作成のポイントとは?

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2008年05月09日  Japan.internet.com アイレップのSEMスタンダード

今回は SEO とライティングについて考えていく。しかし、話を先に進める前に、「古い SEO の知識」を捨ててもらおう。

今日、キーワードの出現頻度や回数、場所などを気にしてあれこれキーワードの回数を変えながら順位の変化を試したり、ベストな利用回数を追求することで SEO ができると考えている方も少なくないようだ。

例えば「キーワードの利用回数は○回、出演頻度は○%が良い」といった具合だ。残念ながらこれらは1990年代後半に主流だった、過去のものに過ぎない。

そもそもキーワードの配置に関する議論は、まだ検索エンジンがリンク分析を用いず、ページ内要因に非常に重きを置いていた時代だからこそ重要視された話であり、今日のようにアルゴリズムが複雑化し、リンク分析に多大なウエイトが置かれる時代において、無視できるほど影響が小さいものだ。

さらに理由を述べるなら、全てのキーワードに共通する「最適な利用回数や密度」など存在しないし、日々更新されうるページでいちいちキーワードの回数など気にしていられないだろう。キーワードの利用回数を変えると順位が変化するからといって、必ずしもその回数の変化に起因する順位変動とは限らないし、また、回数を変えると順位が変わるからといって、恒常的に効果を持つ”正しい”回数があるわけではない。

検索エンジンが基本的にキーワードマッチで関連するページをピックアップする以上、キーワードとマッチする文字列をページに記述されていることの重要性自体は変わらず、否定しない。しかし、それ以上の行為 - 回数や密度、場所についてあれこれ時間を費やすのは時間の無駄だとここで断言しておこう。今日、少なくとも欧米でこうした些細な問題にあれこれ主張するSEOエキスパートなど極めて少数派だ。

以上を踏まえた上で、SEO のライティングをどう考えていくかの話を進めよう。

SEO 担当者とライティング担当者は同一人物か?

個人や SOHO、中小企業であれば Web で発信する情報の作成者が SEO も兼ねているかもしれないが、一定規模以上の企業になると、SEO 業務に携わる人物とコンテンツライティングに携わる人物が同一であるとは限らない。たとえば弊社でもウェブで発信する文章を作成する人物は SEO チームの人間ではない。

つまり、一口に「ライティング」といっても、SEO 知識を有する人物がライティングをする場合は、ある程度、検索エンジンの自然言語処理やページ評価の仕組みを考慮しつつ文章を書く努力することによって検索エンジンでのファインダビリティ(露出度)を最大限に高められる。そうすることで、検索されやすいコンテンツの作成も可能であるが、SEO の知識を持ち得ない人物がライティングを行うときに、あれこれ SEO のうんちくを述べるのは一朝一夕にできないだろう。

ライティングは、人が読み、魅了することが第1優先

SEO とは「人だけでなくクローラにも伝達しやすいサイト構築の取り組み」であるが、とりわけ文章は何よりも訪問者が読み、彼らを魅了させ、目標とするコンバー ジョンを誘引するに足るものでなければならない。クローラーを意識してキーワードを連続して詰め込んだり、読みづらいほど単語をあれこれ並べたりするのは好ましくない。

とはいえ、せっかく Web で発信したコンテンツは、もしそれに興味・関心あるユーザーがいて、関連語句で検索されたら、その人の目の前にリンクを表示したいと考えるのも当然だろう。特に検索エンジンがネットのナビゲーションの役割を果たす今日において、コンテンツが検索可能(searchable)であることは必須だ。

そこで、普段どおりに(対人)文章を書くことを念頭に、次のことにもちょっとだけ配慮してみよう。

1. 代名詞をキーワードに置き換えてみる (これ、それ、あれ、こちら)
2. 略語を使わない(スタバ - スターバックス)
3. 言葉の言い換えを用いてみる (パソコン - PC など)
4. 具体的に述べる
5. 先頭段落で、最も重要な結論・事項を述べる(結論を先にする)

今日の検索エンジンはページに同時に出現したキーワードや関連語・類義語の登場具合など自然言語処理が進化しているため、冒頭で述べた「キーワードの回数調整」などしなくても、ある程度具体性を持って文章を書けば、相応に検索にヒットさせたいキーワードとの適合性は高められる。

ただ、人には理解できてもクローラーには理解できない項目として、例えば代名詞が何を指しているか、略語が何を指すか、あるいは行間で述べたいことが何かは理解できないので、ソースコードに記述する文字列だけで理解できる、つまり平易な文章を書くことを心がけることで、検索されやすいコンテンツを作ることは可能だ。

ライティング担当者が SEO を知らない場合の対処法

新聞社がわかりやすいだろう。asahi.com や毎日.jp で記事を書いている人たちは SEO 担当者ではない。もしかしたら記者の何人かは SEO というのを知っているかもしれないが大半は知らないだろう。検索エンジンのことなど何も考えていないかも知れない。しかし、Web 担当者としてみれば、できるだけ集客したいだろうし、検索エンジン対策も意識するかも知れない。

こうしたケースでは、ライティング―文章の書き方で解決するのではなく、システムで解決することになる。つまり、CMS(コンテンツ管理システム)を利用しているのであれば、コンテンツ作成者が入稿した文章に対して、適切な論理構造タグがつけられるように設計しておく。作成者が SEO を意識しなくても Web 上でそれが発行されたときには、検索エンジンに対してどの要素が重要であるかを伝えられるようにするのだ。

あるいは、コンテンツ作成者を教育するというのも1つの方法。例えば米 New York Times などは記者に対してタイトルや文章作成時の注意事項を教育することで、ある程度、検索されやすい記事が入稿されるような体制を整えている。記事の主トピックを示すキーワードを必ず見出しに含める、第1段落にトピックに関する語句を必ず述べるといったちょっとした工夫でも、検索されやすさはずいぶんと変わってくる。

以上、SEO のライティングについてざっと説明してきたが、繰り返そう、SEO のライティングといっても文章を読むのは人間であり、彼・彼女らがアクションをとらなければ意味がない。

人に伝わる文章とは何か?人に伝えるためにはどう文章を書くべきかという当たり前のライティング論が依然として最も大事であることを再度認識して欲しい。

(執筆:株式会社アイレップ 取締役 SEM 総合研究所 所長 渡辺隆広)

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