ネットPRを成功させる SEO対応版「プレスリリースの作り方」10箇条

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2008年05月28日 

新しい商品を販売する前や新しいサービスを展開する前に、企業では一般にプレスリリースを配信します。新聞社や記者宛てにメールやFAXなどで配信するケースが一般的ですが、これに加え近年はインターネット上において、メディアサイト、一般ユーザやブロガーに向けてリリースを配信し、PR効果を得る企業が増えています。

これは、インターネット上での情報伝達の仕組みを利用したもので、その拡がりの範囲やスピードを考えると、PR効果はかなり大きいと言えるでしょう。ただし、インターネット上で情報をより広く伝達させるには、いくつかの欠かせないポイントがあります。今回はそのポイントを、SEO=検索エンジンを中心としたインターネット上での情報流通という観点から、SEM総合研究所 所長 渡辺隆広が語ります。

インターネット上でのプレスリリース情報伝達の仕組み

では、まずインターネット上で配信したリリース情報はどのように拡がっていく可能性があるかを考えてみましょう。

インターネット上でのプレスリリース情報伝達の仕組み
■インターネット上でのプレスリリース情報伝達の仕組み

発信したプレスリリースが新聞社や出版社に届けば、新聞や雑誌に記事が掲載される可能性があります。ここまでは通常の広報活動と言えるでしょう。ネットPRでは、これと同時にメディアサイトにもリリース情報を発信します。メディアサイトに記事が掲載がされると、主に3点のメリットがあります。

1点目は、メディアサイトがGoogleニュースのクロール対象となっている場合、Googleニュース経由でメディア関係者や一般ユーザに情報が届くことです。Googleではユニバーサル検索の一環として、ウェブ検索の結果画面のなかにニュース検索の結果も表示しますので、ウェブ検索を利用するユーザにも情報を届けやすくなるでしょう。

2点目は、メディアサイトで紹介された場合、自社サイトに対しリンクを張ってもらえる場合が多いので、自社サイトのSEO価値が高まるということです。ただし、10サイトにプレスリリースを配信したとしても、SEOの効果が10倍になるというわけではありません。URLの効果測定のアドサーバを経由するためにSEOとして効果がない、全部テキストで出すためにハイパーリンクが設置できないというようにメディアサイトによって差があるためです。

3点目は、メディアサイトを見て情報を得たユーザが、自分のブログでその記事を紹介する、さらにそのブログを見たユーザがブログで紹介するというように、2次3次と情報が拡がっていく可能性があるということです。

また、メディアサイトへの掲載にあたっては、News2U共同通信PRワイヤーなどのプレスリリース一斉配信サービスを利用すると効率的です。

SEOの効果を生むプレスリリースの作り方

それでは、メディアサイトや一般ユーザのブログで、自社の記事を取り上げられやすくするためには、どのような工夫が必要なのでしょうか。SEOの観点からポイントを解説していきましょう。

(1)見出しの書き方を工夫する

見出しの作り方を例に挙げてみましょう。何かしらの調査結果を発表するときに、「○○の調査に関する結果発表」「○○の調査についての報告」とするのではなく、「日本人の○%は○○だった」というように、見る人が興味を持ちそうな結果の部分を見出しとして使うべきです。なぜなら、その部分を見出しに使うことで重要なキーワードが含まれることになり、加えてユーザに興味を持たせる見出しであるため、クリック率を高めることができるからです。

(2)業界用語は極力避ける

プレスリリースのために文章を書くとき、そこに含まれるキーワード(言葉)には、ユーザが使うものと企業(業界内)で使うものがあります。プレスリリースというと、企業が用いる難解な言葉や表現で書かれていることが多いですが、ユーザはそのような難解なキーワードで検索をしないので、検索エンジンを通じて見つけてもらうことが困難となります。検索エンジンを通じてプレスリリースの存在を知ってもらうためには、あえてユーザが使う言葉や表現に置き換えて書くというように、視点を変えてみることが必要です。

(3)画像などの素材を用意する

ブロガーにとって自分のブログに掲載しやすいもの、例えば調査を行った場合の考察やデータのグラフといったブログのコンテンツになる素材を用意するといった工夫が必要となります。従来のように新聞やメディアを想定してプレスリリースを行ったとしても、ブロガーは記者のように、電話をかけるなど積極的に情報を得ようとはしないでしょう。そのため、企業側から積極的に興味を持ってもらうような素材を用意する必要があるのです。

(4)プレスリリースはPDF以外も用意する

多くの企業では、プレスリリースをPDFで配信しています。プレスリリースの内容を見るためにはAcrobatを立ち上げファイルを開かなければならず、ユーザにとっては面倒といえるでしょう。その場合、HTMLで作成したページを別に用意しておくと、ユーザのストレスを軽減することができるはずです。しかも、HTMLで作成したページは検索エンジンにもクロールさせやすいといった、検索エンジン側からのメリットもあります。

(5)PDFファイルの名前にも注意する

プレスリリースのPDFファイル名やプロパティのタイトル情報が「20080601」というように日付だけという場合がよくあります。しかし、PDFをダウンロードした場合、ファイル名やプロパティのタイトル情報が日付だけだと、どこの会社のどのようなリリースのファイルかがわからなくなってしまいます。これはユーザにも不親切ですが、検索エンジンも同様です。ユーザと検索エンジン双方が理解できるように、「irep-seoservice.pdf」というファイル名や「アイレップ‐○○サービス開始」といったタイトル情報を付ける必要があります。

(6)ハイパーリンク付きURLの記載をしておく

これはSEO以前の問題なのですが、プレスリリースを見ると関連URLの記載がないことがあります。新サービスを始めたのにURLの記載がない、あるいはURLの記載があってもその部分がアンカーテキストになっていない、全角で記載されているといったようなこともあります。ユーザにいちいち半角への修正やコピー&ペーストさせるのではなく、ブラウザで閲覧されるものであるならばきちんとハイパーリンクを設置するといった配慮が必要です。

(7)自社のサイトのブログを活用する

社長ブログを立ち上げている企業は数多くありますが、もし自社でブログが存在するならば、新商品・サービスに関するプレスリリースの内容について紹介をしてもらいましょう。社長や、新商品・サービスの担当者が、広報とは違った視点から説明するというのも効果的です。

(8)ソーシャルブックマークボタンを付ける/RSSを配信する

HPやDELLといった米国の企業では、プレスリリースをユーザに見てもらう手段として記事ごとにソーシャルブックマークボタンを付けたり、RSSフィードを配信していたりします。ブロガーもプレスリリースを閲覧するようになっているので、そのような人たちに対して情報を円滑に届ける手段として、あるいはSNSやコミュニティのなかに情報を配信するための仕組みとして、最新の技術に対応していかなければなりません。

(9)動画で配信してみる

文字で伝わりにくい内容ならば、動画で配信するというのもひとつの方法です。ただし、読んで分かるもの、読んだほうが速い内容をわざわざ動画にする必要はないでしょう。

(10)広報担当者へもSEO教育を行う

企業のウェブサイトでは、商品・サービスのページの運営者とプレスリリースのページの管理者が異なるため、プレスリリースのページに<title>タグが入っていないといったケースがあります。SEOの観点からすると、Webページのタイトルを表す<title>タグのなかのキーワードは重要です。そのため、広報のWeb担当者には最低限〈title〉タグにリリースの件名を入れるといったことを徹底させる必要があります。

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SEOというと、日本では集客や売り上げアップといった、販促的な使い方がほとんどです。対する米国のSEOというと、検索エンジンを通じた「情報の発信者と受信者のマッチング技術」という観点から使われることが多くなっています。そのため広報でも積極的にSEOを利用し、自社の商品・サービスに関心を持っているユーザにリリース情報を適切に伝えるための仕組みを作ろうとしています。日本でも、このように企業の活動の中にSEOを組み込む考え方を持つことが今後のSEO戦略のポイントとなることは間違いありません。

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株式会社アイレップ SEM総合研究所所長渡辺隆広
ライター=株式会社アイレップ 千葉哲

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