SEOとリンク分析アルゴリズムの変遷が意味することは?

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2008年05月28日  Japan.internet.com アイレップのSEMスタンダード

SEO を行う上で、大きく分けると、Web サイト内部の改修を行う内部対策と、外部のWebサイトから適切にリンクを張られるようにする外部対策に分かれる。今回は、外部リンク対策について考えていく。

外部リンクが検索ランキングに影響を与える理由

外部の Web サイトからリンクを張られる事で、検索エンジンからの評価が増す事については、SEO では常識とも言える状況になっている。この考え方は Google の PageRank(ページランク)テクノロジーによって世の中に知られることとなった。

Google 登場以前の検索エンジンは、膨大な数のページを順位付けする時に、ページに記載された文字情報の分析を中心とした順位付けを行っていたが、やがてその方法は大きな問題を抱えるようになった。キーワードを書き込むだけで検索結果の上位に表示されるため、スパム行為により簡単に上位表示が行えたのである。

この問題に対して、Google は PageRank という考え方を導入する事で解決した。

PageRank は、Web サイトが張るリンクを「支持投票」とみなして、ページの価値を決める技術である。Web ページ間でリンクが張られるときには、「参照」「推薦」「紹介」「関連」といった「支持」する評価が伴う場合が多い。より多くの Web ページからリンクを受ける、つまり支持されるWebページは、価値が高いとして評価する仕組みが、PageRank の基本である。

PageRank のアルゴリズムを持った Google の検索は、当時の他の検索エンジンには及びも付かない高い品質の検索結果が表示されるようになった。たとえば会社名で検索した時に該当の公式コーポレートサイトが出てくることは今でこそ当たり前だが、当時は革新的だった。こうして、外部リンクを検索順位に反映させる考えは、ほとんどの検索エンジンに採用されるようになっていく。

しかし、こうした仕組みが世の中に知られるにつれ、外部リンクによる評価を加えた検索結果にも問題が発生するようになった。SEO目的の外部リンクによる検索結果の操作である。多くのWebサイトからリンクを張る事で順位を上昇させることができたため、SEO目的だけのリンクが張られるようになり、検索結果が操作されるようになったのである。

そこで検索エンジンは、ユーザーに関連性の高い検索結果を表示することを続けること、そして不正に順位を操作しようとする SEO スパマーに対抗するために、アルゴリズムを複雑化し、さらに多数の視点からリンクを評価するようになった。

初期に行われていた単純なリンクの量を中心とした評価から、リンク元サイトとの関連性やリンクの張られ方、信頼性・時間軸の配慮など、様々なアプローチでリンクを評価するようになり、SEO 意図だけでのリンクを検索結果の決定要因から排除しようとしたのである。

リンクの評価基準を様々な要因で決定する流れは現在も続いており、非常に複雑な要因でリンクを評価するようになってきている。そして、その評価基準は、日々進化を続けている。昨日は価値があったリンクが、今日は価値が消滅するかもしれない。そのような状況が多く見られるようになってきた。SEO 目的だけでリンクを集めても、価値が発生しない場合があり、高い効果に繋げるのが難しくなっているのである。

これからの外部リンク対策とは

ここまで、検索エンジンが外部リンクを評価する理由、そしてそのアルゴリズムの変遷により、SEO の意図だけのリンクによる順位上昇が難しくなってきた事を述べてきた。

2008年現在、効果的な外部リンク対策を行う方法はないのだろうか?

そうではない。検索エンジンがどのようにアルゴリズムを進化させても、価値が失われない外部リンク対策は存在する。検索エンジンが排除しようとする外部リンクは、「支持投票」ではないSEO意図だけのリンクである。他の Web サイトからの純粋な「支持投票」として張られたリンクは、基本的に評価対象になり続けるだろう。

つまり、SEO 意図で「リンクを集める」事ではなく、支持投票としての「リンクが集まる」Web サイトとする事ができれば、効果的な外部リンク対策となるのである。「リンクを集める」事ではなく「リンクが集まる」ようにする事は、簡単な事ではないかもしれない。しかし、企業の Web 担当者にとって、行っていくべき事だと考えられる。

「リンクが集まる」Web サイトとするためには、以下の2点を基本として考える必要がある。

  • より多くの人に評価されるコンテンツとする事。
  • より多くの人に届く形でコンテンツを公開する事。

この2点は、そもそも企業がWebサイトで情報発信をするにあたり、努力していかなくてはならない事とも考えられる。さらに「リンクを張られやすいコンテンツとする事」「張られるリンクがSEOの効果を持つようにする事」といった配慮も行う事で、企業が行う情報発信が、そのまま外部リンク対策となるのである。

基本の2点と SEO 意図での2点の配慮がされて公開される Web サイトは、商品開発や広報などの企業活動が自然と外部リンクを生み出す事に繋がり、検索エンジンから見つけやすい状態になる事だろう。

外部リンク対策の現状とこれから

2008年5月現在、日本での外部リンク対策は、「リンクを集める」形が主流である。しかし、一部の Web サイトでは、既に「リンクが集まる」形の外部リンク対策を始めている。そして、それらのサイトでは「リンクを集める」外部リンク対策を行う競合に大きく打ち勝つ成果を上げ始めている。

多くの企業 Web サイトでは、「リンクが集まる」力を持っているにも関わらず、その力を活かさずに、「リンクを集める」形の SEO 対策だけを行っている場合が多い。

「リンクが集まる」外部リンク対策に結びつく企業の力を使わずに、一時的な評価となる可能性が高い「リンクを集める」外部リンク対策だけにコストを投下する事は、企業にとって大きな損失であると言えるだろう。

貴方のサイトは、適切な外部リンク対策が行えているだろうか。展開する Web サイトの力を活かした、効果的な外部リンク対策を検討する事をお薦めしたい。

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