SEO成果の正しい測り方

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2008年12月09日 

あなたのWebサイトは、SEOを行った「つもり」になっていませんか?せっかくSEOを行っても、どのような結果が出たかについてきちんと記録に残さなければ、その成果を見極めることはできません。また、SEOの成果を測るには記録すべき指標があるのです。

成果の測るための前提

一般的にSEOというとtitleタグを変える、コンテンツに文章を追加する、キーワードを変更する、内部リンクの構造を変える、リンクを張ることなどが行われます。

多くの人が、実際に自分が行ったSEOとその成果を結びつけて考えていないのではないでしょうか。自分が行ったSEO対策に対しての結果を記録に残すことは重要なことです。まずは、成果を明らかにするために記録を残すことを徹底すべきでしょう。

例えば、どこかの検索エンジンに50サイト登録したのであれば、「○月○日 検索エンジンに50サイト登録」と記録します。あるいは、今まではtitleタグに「株式会社アイレップ サーチセンター」とサイト名の後にページのタイトルを入れていたものを、「サーチセンター 株式会社アイレップ」とページのタイトルの後にサイト名を入れるように変更したら、変更内容を記録します。

このように、【いつ】【何を】【どのように】変更を行ったかを分かるように記録しておくことで、ランキングの変動があった時に、どの変更点が成果にどの程度貢献したかを判定する材料になり、ランキングが大幅に下がってしまった時、原因の特定がしやすくなります。この記録を取るという行為が、成果を測るための大前提となります。

成果の数値化(link:/site:)

また、数値化できる成果については数値として残しておくと、後で成果が測りやすくなります。例えば「link:URL」で検索を行い、自分のWebサイトの被リンクの増加数を記録します。また、インデックス数についても「site:URL」によって検索エンジンに認識されている数値を把握します。

SEOを自分で行う場合、リンクを設置する方法を思い浮かべますが、自分が知らないところで誰かがリンクを張っているということも当然ながらあるわけです。誰かが自然に張ってくれたリンクも、自分のWebサイトの状況を把握するには必要な情報です。「link:URL」で記録を取り、リンクが増えているのであれば、誰かがリンクを張ってくれていてコンテンツが紹介されていることが分かります。

同様に「site:URL」の場合、毎日新規にページを追加していたはずなのに数値を見ると変化がないということが分かれば、クロールされていない可能性があるという問題の発見につながります。

このように、数値として表れるものについては記録に残すことが重要なのです。最低限、「link:URL」「site:URL」によって自分のWebサイトに張られているリンクの総数(とそのWebサイト)、インデックス数を把握しておくべきでしょう。

ちなみに「link:URL」で調べる場合、Googleでは重要度に関係なく、被リンクの一部をランダム表示する点を知っておきましょう。Yahoo!の場合もGoogleよりは多くの被リンクを表示するものの、それが全部ではありません。特にYahoo!でより正確な被リンク数を調べたいのであれば、「"URL"-自分のドメイン」を用いるほうが適しています。

"www.alphaseo.jp/"-alphaseo.jp
"www.irep.co.jp/"-irep.co.jp
"www.ecology-life.jp"-ecology-life.jp

PLP指標

PLPとは、「Preferred Landing Page」の略です。SEOというとランキング(検索順位)のデータばかり気にしがちですが、検索結果画面のリンク先が表示させたいページとなっているか、という点にも注意しなければなりません。

自分のページが1位に表示されたものの、そのリンク先がキーワードと全く関係ないページであれば、コンバージョンやユーザのアクションに結びつかない、つまり順位は高いがトラフィックの品質が低くなることで、成果が生まれない可能性があります。自分が狙ったキーワードと、狙ったランディングページが表示されているかが重要なので、ランディングページもチェックしておくことが必要です。例えば「転職」というキーワードで1位になったとき、サイト内のどのページが1位なのかを把握すべきです。

これは、特にYahoo!において重要です。最近のYahoo!では、あるページであるときまで検索結果画面の上位に表示されていたものが、突然あるタイミングで急激にランキングが500位や1000位に下がってしまうようなことがあります。

これにはいくつか原因が考えられますが、そのひとつとして、ランディングページが切り替わったことでランキングが下がってしまったとうケースがあります。例えば「転職」というキーワードで考えてみましょう。基本的に、あるサイトにおいて「転職」というキーワードと関連性の高いページが(同一ドメイン内で)複数見つかった場合、そのうち最も関連性の高いものをひとつ(2つ)選択して検索結果に表示します。

ところが、アルゴリズムやスコアリングの変更により、最も関連性が高いページが変わることがあります。例えば、あるWebサイトにA・B・Cという3つのランディングページが存在するとしましょう。今までは、「転職」についてはAが最も関連性があるとしてそれを表示していたのに、あるタイミングでCのページのほうが高い評価をしました。Cのページは、そのWebサイト内では1番に評価されているのですが、Web全体で見ると評価が低かったり、問題を抱えているページの場合、急激にランキングが下がってしまう現象が発生するのです。

ランキング(検索順位)指標(キーワード別/カテゴリ別)

SEOの成果を手軽に把握するベンチマーク指標としてランキング(検索順位)があります。ランキングを記録することにより、作業と成果の成果を最低限測ることが可能です。

ちなみにランキングを取る場合、検索数の多いキーワードやメインに対策するキーワードを考えがちです。それはひとつの方法ではありますが、特にeコマースや不動産サイトなどの商品数の多いWebサイトでミドル・テールキーワードが多い場合は、それぞれの商品カテゴリ(eコマースであれば、生活家電・オーディオなど)別の主要キーワードを10~20ピックアップし、カテゴリ別でもランキングを把握できるようにするといいでしょう。

なぜなら、特定のカテゴリだけの商材を扱う専門店も当然あり、特定のカテゴリ内でSEOに注力しているWebサイトが存在する可能性もあります。あるカテゴリにおいては、特定の商材を扱う専門店のサイトがeコマースサイトよりも強いということが考えられるのです。eコマースサイトでは特定のカテゴリだけランキングが落ちる、トラフィックが激減してしまう場合もあります。そのようなことを把握するためにも、カテゴリ別でランキングを測っておく必要があるわけです。

また、カテゴリ別でもランキングを記録しておくと、サイト全体の流入傾向を把握することができるというメリットもあります。

トラフィック指標/コンバージョン指標

SEOの効果測定におけるランキングはあくまで1つの指標でしかありません。もし、SEOの導入目的が申込や購買件数などにあるならば、ランキングの指標だけでの判断は意味がありません。たとえランキングは良くても、そこからやってくる実訪問者の品質が低い、関連性が薄いトラフィックであれば、SEOのゴールは達成できていないことになるからです。

そこで、リスティング広告であれば当然のようになっていることを、SEOでも考えてみましょう。購買等の成果によって費用が発生するアフィリエイトのような広告掲載による収入に依存しているのであれば、トラフィック(訪問者数)という指標で測ることが可能です。例えば、一定の広告のクリック率がどれくらいなのか把握できているのであれば、訪問者数を単純に増やすことで広告収入も増えるはずです。またニュースサイトのようにコンバージョンとは関係ないサイトでも、訪問者数を知りたいのであればトラフィックが参考になります。

逆にユーザにアクションを求めているものであれば、コンバージョンという指標をしっかり取って、自然検索の流入によってどれくらい商品購入や資料請求などの成果が発生しているかを測るべきでしょう。

ファインダビリティ(Findability)/ビジビリティ(Visibility)

「ファインダビリティ」とは、特に商品点数やブランドカテゴリが多岐にわたる、大規模なサイトや企業の場合に有効です。eコマースサイトのようにテールキーワードを重視するサイトでは、メインキーワード(検索数の多いキーワード)だけを測っても、テールキーワードがどれだけカバーできているかが分かりませんし、サイト全体の検索エンジンに対応する適応度(adaptability)は測定できません。そこで、検索エンジンにどれだけ見つけやすい状態となっているのかという「ファインダビリティ」を測ることによって、サイト全体の最適化の度合いを知ることができるのです。

このファインダビリティという指標を用いることで、検索ユーザーにとって、どれだけサイトが見つけやすい(findable)状態になっているかを把握できます。そのため、ファインダビリティの高いサイトでは新規にページを追加しても、その数日後には常にランキングの上位に表示されることになります。

エンゲージメントスコア

「Engagement」とは日本語で「絆」、相手との関係性を深めるといった意味があります。「ブランドのファンを作る」と考えると分かりやすいのではないでしょうか。企業が出すブランドというのは、企業や製品・サービスに対する信頼性や良好なイメージを表象したものであり、ユーザに支持されることを企図しています。

例えば、「SONY」と「Panasonic」というブランドに対して持つユーザのイメージは異なります。ブランドイメージに対して好意を持ってもらう、ブランドを信用してもらう、継続して自社ブランドの製品を選んでもらうというように、ユーザとの関係性を深めることが「Engagement」というものなのです。

また、サイト上で、ユーザにどれだけブランドを知ってもらえたか、ブランドに対して関心を持ってもらえたかを数値化したものを「エンゲージメントスコア」と呼びます。

例えば、ランディングページに到達すると15点、そこから商品の詳細ページにアクセスすると20点追加、問い合わせページなど商品(キーワード)と関連性の薄いページへの到達は点数を低く配点、コンバージョンに至ったときは100点など、ページごとに点数を配分します。検索経由で訪問したユーザのページ遷移をキーワードごとにスコアリングし、「エンゲージメントスコア」を算出してその平均値を測定します。それにより、ユーザにどれだけブランドを知ってもらえたか、ブランドに対して感心を持ってもらったかを数値化するのです。コンバージョンに直接結びつく指標ではないものの、ユーザの関心度を知るには適しています。

「エンゲージメントスコア」も、SEOの効果を測定するひとつの指標として知っておくべきでしょう。

株式会社アイレップ SEM総合研究所所長渡辺隆広
ライター=株式会社アイレップ 千葉哲

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