自動入札管理ツールを活用するためのポイント

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2009年03月09日 

昨年は、日本に多くの自動入札管理ツールが参入してきた年といえます。自動入札管理ツールを導入すればリスティング広告の運用は万全と思いがちですが、話はそう簡単ではありません。ツールの特性を正しく理解して戦略を立てる必要があります。

自動入札管理ツール(ビッディングツール/ビッドツール)で成果を得るために

2008年から、日本では「自動入札管理ツール」というものが数多く出回るようになりました。昨年は、自動入札管理ツール元年であったといえるでしょう。しかし、振り返って歴史を紐解いてみると、米国では2000年ころからすでに自動入札管理ツールは数多く存在していたのです。

自動入札管理ツールとは、リスティング広告におけるキーワードごとの入札価格を、入札者の意向を基に自動的に設定・管理を行うというものです。

以前の自動入札管理ツールでは順位の指定だけ行われていましたが、検索エンジン会社側の規制や、広告システムの変更に合わせて随時対応がなされていました。そのような背景もあって、基本的には米国のほうが自動入札管理ツールの歴史は長く、技術的にも進んでいます。日本にもようやく、マーケットが広がってきたことで進出してきました。

現在では、欧米から日本に様々な自動入札管理ツールが入ってきています。自動入札管理ツールのポイントは、従来は手作業でなされていた入札管理が、「自動」で行うことが可能になったということです。今まで代理店などが時間を決めて行っていた広告管理が、自動的になされるようになったわけです。自動的にという場合、大きく次の2つのタイプに分けることができます。

1.ルールベース
2.ポートフォリオ

「ルールベース」というのは、基本的に自分で入札価格の指定や順位の指定を行うというように、どのような基準によって広告の掲載をコントロールしたいのかを自分自身で決めるというものです。その決めたルールに基づいて、入札管理が自動的に行われます。

「ポートフォリオ」というのは、あらかじめ定められた指標に基づいて、自動的にキーワードの入札価格や順位を最適化してくれるというものです。証券分野で使われる場合の「資産の配分」とは意味が異なります。

それでは、ルールを自分でたくさん作ればポートフォリオと同じになるのかという疑問が出てきます。結論からいうと、そのようなことにはなりません。

ルールは自分で決める必要があるため、その人の知識やノウハウに左右される部分が大きくなります。リスティング広告の管理に詳しい人がルールを作成すれば最適なものといえますが、詳しくない人がルールを作成すると上手くいかないことが多くなります。

ポートフォリオの場合は、自動的にキーワードの入札価格や順位を最適化してくれるので、ある程度の成果が出るものの、ルールベースのように自分の思うとおりに細かく指定できないため、シーズナリティやトレンドなどが考慮されないという特徴があります。ポートフォリオでは、ツールによって用いられるアルゴリズム(金融理論)は様々であるため、現在から将来を予測する機能は異なります。優れたアルゴリズムを用いているのであれば、予測どおりに現実がマッチするので、最適な成果を得ることができるでしょう。そうでなければ予測が大幅にずれてしまい、十分な成果を得ることができなくなります。

現状では、どのようなポートフォリオの自動入札管理ツールでも、シーズナリティやトレンドなどの考慮がなされないため、ルールベースを組み合わせることが必要となります。

自動入札管理ツールというのは導入すればそれでいいのではなく、ツールの特性を正しく理解して、どのような戦略を立てるかが重要となります。各代理店では様々な自動入札管理ツールを取り扱っていますが、それがどのような機能を持っているか、代理店がツールを使用して十分な成果を得るためにどのように活用をしようとしているかに注意する必要があります。

株式会社アイレップ SEM総合研究所所長渡辺隆広
ライター=株式会社アイレップ 千葉哲

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