【検索エンジン特集】 第2回:Yahoo!検索の新機能「Yahoo!検索プラグイン」 - 検索結果を、より便利なものに (後編)

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2009年12月24日 

聞き手:鈴木綾香(アイレップ 広報)

話し手:渡辺隆広(アイレップ SEM総合研究所 所長)

ヤフー株式会社から発表された、検索サービスを便利にする「Yahoo!検索プラグイン」。今回の後編は、Googleの類似機能である「リッチスニペット」との違いを中心に説明していきます。

リッチな情報を表示するために必要なものは「構造化データ」と「プラグイン」ということですが、後者について教えてください。

プラグインとは、表示形式を制御するためのアプリケーションです。米国版では "Presentation Applications" などと呼ばれています。

表示形式は「標準型」と「展開型」(米国版はそれぞれ、Enhanced Result, Infobar)の2つが用意されています。標準型プラグインは、従来のサマリ部分に役立つ、有益な情報を表示するものです。後者の展開型は、サマリ付近に表示されるアイコンをクリックすると、レビューの内容や複数の写真など、より詳細な情報をページ遷移せずに閲覧することができます。

後編画面1
引用元:http://gallery.search.yahoo.co.jp/welcome

後編画面2
引用元:http://gallery.search.yahoo.co.jp/welcome

自分のサイトの情報にあわせて、適切なものを選んで開発することになります。

ちなみに、このプラグインはサイト運営者ではなく、第三者の開発者が開発することも可能ですが、Yahoo! JAPANはプラグイン一覧の掲載にあたり審査を設けたり、不適切なプラグインを報告するための通報フォームを用意するなどの対策をとっていますので、変なことはできません。

何のデータを表示するかを制御するのも、このプラグインですか?

そうです。例えば「FooMoo by HotPepper」のプラグインは画像、住所・アクセス、平均予算を表示するようにしていますが、「食べログ」は画像、評価、最寄り駅・アクセス、平均予算ですし、「Yahoo!グルメ 飲食店情報」のプラグインは画像、評価、交通手段、平均予算を表示するといった具合に変えられます。ユーザの検索意図を踏まえながら、何を表示するかも重要になるでしょう。

ところで、Googleも「リッチスニペット」という機能で、検索結果にレビューの件数や星の数などを表示していますが、Yahoo!とGoogleの違いはどこにあるのでしょう?

Googleのリッチスニペットも、Yahoo!のサーチモンキーも、microformatsやRDFaなどの書式にしたがって構造化データを作成するという点では変わりません。しかし、次のような大きな違いがあります。

  1. Googleリッチスニペットは、表示する情報の種類をサイト運営者側で制御することはできません。Googleにより予め決められた情報が、決められた形式で表示されます。
  2. Googleリッチスニペットは、表示形式を決める検索プラグインを必要としません。構造化データを用意すれば、基本的にOKです(2009年12月時点で、日本ではGoogleの承認が必要)。ただし、詳細な情報を表示するか否かは、あくまでGoogleのランキングアルゴリズムによって決定されます。したがって、構造化データを提供しても、必ずその情報が検索結果に表示されるわけではありません。
  3. Yahoo!検索プラグインは、リッチな情報を検索結果に表示させるために、ユーザにプラグインを追加してもらう作業が必要になります。プラグインはサイト単位で、ジャンル別に「プラグイン一覧」というページに公開されるのですが、この中から自分のサイトのプラグインをわざわざ追加してもらうことは、少々ハードルが高いと思われます。

話をまとめると、GoogleもYahoo!も、構造化データを用意したからといって、簡単に表示できるわけではない、ということです。Googleの場合はアルゴリズムで表示を決定する以上、一定規模の人気サイトを除けば、確実性は望めません。Yahoo!は、検索プラグインを導入してもらうというハードルがあります。

もっとも、Yahoo!もそのハードルの高さは認識しており、一部のサイトはデフォルトでプラグインを有効にする(ユーザのプラグイン追加作業が不要)などの措置も行っています。

では、本格的にGoogleとYahoo!のサービスが始まったとき、サイト運営者はどうすべきなのでしょうか?

コストとの兼ね合いですが、基本的に、「とりあえずRDFaかmicroformatsを使って構造化データを作成する」ことをお勧めします。特にコマース、エンターテイメント(音楽など)、健康、地域情報(飲食店、クチコミ)、ニュースサイトなどメディアは今後、対策が必須になると思われます。

両社ともに、条件さえそろえば検索結果に表示されるわけですし、有益な情報を検索結果上で提供することは、検索ユーザにとっても、サイト運営者にとってもメリットがあります。表示されるサイトと、されないサイトではクリック率などにも影響が出てくるでしょう。検索エンジンからの集客を重視する事業を展開しているのであれば、対応を検討することをお勧めします。

参考:Yahoo!検索プラグインとは

SearchMonkey Guide - A Manual for SearchMonkey Developers and Publishers

(終わり)

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