center要素の歴史 ~中央文字列は重要な情報なのか?~

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2016年09月20日 

前回の記事「アンカーテキスト最適化 ベストプラクティスの歴史(2000~2016)」からのシリーズ第2弾です。今回はcenter要素、あるいはページ中央に配置するテキスト評価の是非について触れます。

HTML5でcenterが廃止されるよね、という話で片づけたいところですが、SEO的にどうなのかという話を進めます。

ページ中央に配置したテキストは重要度が高い(高かった)

かつて検索アルゴリズムのルールの1つとして、ページの中央に配置されたキーワードはそのページとの関連性が高いものとして重み付けする時代がありました。

たとえば、www.example.com/index.htmlのページ内に、以下のようにクレジットカードを中央に配置すると、/index.htmlとクレジットカードの関連付けがされました。

<center>クレジットカード</center>

※ div要素のalign属性にcenter値を入れた場合も同じ

1990年後半(InfoseekやExcite、Hole-in-One※1、Lycos※2、Inktomi※3、AltaVista の時代)は、検索順位を上げたいキーワードを中央に配置することは鉄板の施策でした。やがて台頭してくるGoogle でも有効な施策の1つで、少なくとも2002年時点で有効だったと記憶しています。

※1 日立国際ビジネスが運営、1998年7月にエキサイトが買収
※2 1998年4月に運営開始、2002年12月に楽天が買収、消滅。2016年時点のLycosブランドはYbrant Digitalによる運営
※3 1996年操業、2002年12月に米Yahoo!が買収

スパム横行により評価対象外へ

なぜ当時の検索エンジンは、ページ中央に配置された文字列をシグナルとして採用したのでしょうか。それは私たちが目にする紙の書籍や資料に目を向ければ明らかです。私たち人間は一般的に、重要な情報 ―見出しや要点など― を中央に配置して注意を向けさせようとします。つまり中央にわざわざ配置された文字列はそのページの内容と非常に関連が強い言葉が含まれているはずだから、ランキングを計算するうえで考慮するに値する手がかりとして利用されたのです。

もっとも、単純にページの中央にキーワードを持ってくるだけで順位が上がるのだったら、誰でもやります。スパムし放題です。当時のオンラインギャンブルサイトや18禁サイトの多くが、画面中央にひたすらテキストリンクを並べていたのはもちろん、一般的なサイトの多くもただ検索順位を上げるためだけに好んで画面中央にテキストを、h1や strong要素と組み合わせて中央に配置しました。

タグ本来の意図や用途から外れ、皆が乱用するようになればもはやシグナルとして利用する価値はありません。ページの関連度を推し量るうえで使えない指標をアルゴリズムが考慮する理由もありません。

テキスト装飾系の施策と同時期に衰退か

ページのレイアウトをtableタグではなくCSSとDIVを使って行うようになってくる時期に合わせて、本件のcenterだけでなくテキスト装飾による重み付け(文字サイズの大きさや色の変更による重み付けなど)の評価も減衰していったと記憶しています。2002年には生きていたノウハウですが、2005年時点で私はそれを説明した記憶がないので、その位の時期にSEOの世界でテキストの配置云々は過去のものとして取り扱われていたのかもしれません。

2000~2002年はPageRank に代表される外部リンクの重要性が強く認識された時代でもあり、相対的に、単純にキーワードを中央に配置するという施策の重要性が無視できるほど小さくなってきたという背景もあります。

いまどきキーワード中央寄せSEOを信じている人がいるのか?

「なんで2016年にもなってcenter要素とSEOの話なんかしてるんだよ!」と思ったみなさんは正常です。しかし、とある界隈で、こうした化石みたいな過去の知識があたかも重要なテクニックとして紹介されています。

結論:center要素ほかページ中央のテキスト配置などどうでもいい

  • 有効期間:1990年後半~2003年くらい
  • 2016年現在:どうでもいい

SEOのためにページの中央にキーワードを寄せましょうということ自体無駄ですし、将来的に変わることもありません。Google はキーワードに関連するページではなくて、ユーザーの意図に合致するコンテンツを提示しようとする検索エンジンへと進化している以上、ページ中央配置のテキスト云々という話自体レベルが低すぎてどうでもいいからです。

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エージェンシーという立ち位置で、さまざまなお客様と接していると、いろんな質問や相談が来るのです。

(執筆:株式会社アイレップ SEM総合研究所 所長 渡辺隆広)

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