一挙解説:Google 検索品質評価ガイドライン2016年3月公開版 ~主要変更点と重要ポイント~

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2016年04月18日 

■ 重要な変更点

重要な変更点は以下の3点です。

①コンテンツを強制的に表示させる各手法が「メインコンテンツ利用の邪魔になるなら」低品質判断の原因に

掲載箇所:
30ページ「6.3.1 Ads or SC which disrupt the usage of MC」
変更点:
「低品質」と判断される原因になる補助的コンテンツ・広告の解説を集約・追加

解説

補助的コンテンツ・広告などが「メインコンテンツの利用を妨げる」「邪魔で、目立つように表示されている」「メインコンテンツであるかのような誤解を招く」ものである場合、低品質と判断される原因になるという点は以前から掲載されていました。

今回の更新では「メインコンテンツの利用を妨げる」ものの具体例として「Interstitial page」と「Pop-over Ads」の2種が追記されています。注意が必要なのはこれらの広告が「メインコンテンツ利用の邪魔になるなら」評価に悪影響を及ぼしますが、これらを使うこと自体が低品質と見なされるわけではないということです。それぞれ、どのようなものか確認してみましょう。

a) Interstitial page

スプラッシュページ(※)のように、ユーザーが見ようとしているメインコンテンツが表示される前や後に表示される、別のページです。
(※メニューなどの情報を置かず、Flashなどを使った大画面のアニメーションだけが表示される、Webサイトのトップページ。実質的なトップページはその次のページとなる。IT用語辞典 e-Wordsより)

通常の場合(Interstitial pageがない場合)はこうですが……。

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通常パターン

Interstitial pageがあるとこうなります。

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Interstitial page

b) Pop-over Ads

インタースティシャル広告(※)のように、ユーザーが見ているメインコンテンツを覆い隠すように表示される広告です。
(※アプリの上にオーバーレイで表示されるフルスクリーン広告(「インタースティシャル広告」、Google Developersより)

※画像Clickで拡大
Pop-over Ads

両者ともユーザーの意図に関係なく、強制的にコンテンツを表示します。「セキュリティの警告」「重要なお知らせ」など、ユーザーが絶対に知っておくべきことを伝えるためには有効ですが、「キャンペーンの宣伝」「Facebookでの共有」など、単にWebサイトがユーザーに知らせたいことを伝えるために使うとユーザーエクスペリエンスを害することがあります。

では、どの程度までなら利用してもいいのでしょうか?

それは、「メインコンテンツの利用を妨げない」という点を意識すれば問題ありません。新バージョンのガイドラインでは、「明らかに邪魔」と判断される例として以下の2つを挙げています(セクション6.3.1)。

  • ・閉じることが難しいPop-over Ads(参考)
  • ・メインコンテンツに戻る経路がないInterstitial page

ガイドライン抜きに常識として、このような悪意のある構成は避けるべきでしょう。

では以下のように「大きなPop-over Adsを1つだけ出すが、『閉じる』ボタンを分かりやすく出しておく」というのはどうでしょう?

※画像Clickで拡大
Pop-over Ads

これについてもGoogle は「とても邪魔というほどではないが、ユーザーエクスペリエンスが良いとは言えない」と懸念を示しています。

Google は既に、このようなケースの一部を規制しています。2015年11月に実施された「大きなインタースティシャルを利用したアプリのプロモーションを行っているページを、モバイルフレンドリーと判定しない」という変更です(’An update to the mobile-friendly algorithm’、Google Webmasters) 。

Interstitial pageやPop-over Adsのように「ユーザーに強制的にコンテンツを見せる技術」を広告や周知目的で利用する場合は、メインコンテンツの利用の邪魔をしないようなサイズや表示方法にしましょう。ユーザーの心証も悪くなりますし、ひいては検索エンジンの評価も悪くなる可能性があります。

②不適切なポルノ広告への評価がより厳しく

掲載箇所:
30ページ「6.3.2 邪魔な広告や補助コンテンツを、目立つように表示」
変更点:
記載変更
「極めて邪魔な、生々しいポルノ広告はLow評価の原因になることもあります」→「場合によってはLowest評価になりうる」点を追加

解説

メインコンテンツがポルノとは無関係なのに、収益化のために扇情的な広告を掲載しているページはジャンルを問わず数多く見かけます。前バージョンでもこうした不適切なポルノ広告が「Low評価(下から2番目の評価)」の原因になるとしていましたが、今回の更新で「Lowest評価(最低の評価)」にもなりうるとより厳しい姿勢を示しました。

Google はポルノコンテンツと一般コンテンツを明確に区分し、ポルノコンテンツはポルノを意図したユーザーだけの目に触れるようにすることを推奨しています。ポルノ広告によって収益率向上を図っても、Google からの評価が低下して検索流入が減少すると結果的にマイナスになることもあります。「広告もユーザーの目に触れるコンテンツのうち」と考えて、ユーザー体験の妨げにならないようにしましょう。

③YMYLの「金銭」に関する表現変更

掲載箇所:
9ページ「2.3 YMYLページ(金銭・人生に関するページ)」等
変更点:
記載変更
「wealth(豊かさ・財産)に影響するもの」→「financial stability(金銭面での安定性)に影響するもの」

解説

YMYLとは「金銭・人生に影響するコンテンツに対しては、Google は厳しい評価基準を適用する」ということです。その対象となる金銭とは何かを定義する言葉が「wealth(豊かさ・財産)に影響するもの」から「financial stability(金銭面での安定性)に影響するもの」に書き換えられました。

これは「豊かさ」という曖昧な定義を明確にするための変更だと考えられます。例えば「生活保護の受給」「育児手当の申請」など、健康な生活に最低限必要なものを「豊かさ」と言えるかどうかは、人によって解釈が分かれる点でしょう。ですが、「金銭面での安定性」にあたると言っても差し支えないはずです。

YMYLに該当するコンテンツは、ユーザーの人生を左右することがあります。コンテンツの品質を高めることはもちろん、信頼に足る出典や問合せ手段などを明記してユーザーの課題に対して真剣に取り組んでいることを示していれば、Google もその点を評価します。

重要な変更点は以上です。

次のページでは、Webサイトを運営するうえであまり気にかける必要がない変更点を解説します。

→ 重要でない変更点

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