一挙解説:Google 検索品質評価ガイドライン2016年3月公開版 ~主要変更点と重要ポイント~

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2016年04月18日 

■ 重要でない変更点

セクション追加や削除のように一見大きな変更も含まれていますが、「Webサイトを運営するための参考にする」という点では重要ではない項目です。

①「補助的コンテンツ」「機能的なデザイン」の解説削除

掲載箇所:
旧21ページ「4.5 有用な補助的コンテンツ」&「4.6 機能的なページデザイン」
変更点:
両セクションを削除

解説

ショップのカート機能や動画サイトの「おすすめ動画」機能などの補助的コンテンツや、使いやすいボタンや分かりやすいレイアウトなどのデザイン要素は、メインコンテンツの価値をさらに高める付加要素です。今回の更新で、これらの要素と品質の関係を詳しく解説したセクションが削除されました。

しかし、以下の点に変わりはないため、Webサイトを運営する上では何も影響はありません。

  • ・「ユーザーの役に立つ補助的コンテンツがあったり、使いやすいデザインになったりしていれば評価が高まる」
  • ・「あくまでも両者はメインコンテンツに対する付加価値であり、必須要素ではない」

以下はこの判断の根拠の解説です。関心のない方は読み飛ばして問題ありません。

a) 「補助的コンテンツは必須ではない」

今回の更新によって「今まで必須だった補助的コンテンツが、必須ではなくなった」ということではありません。2015年11月公開の前バージョンでも21ページに「補助的コンテンツが全くないページであっても、High評価やHighest評価を受けることもできる」との記載がありました。

補助的コンテンツや使いやすいデザインは、メインコンテンツの価値をさらに高める付加価値要素です。あくまでも「付加価値」であるからには、必要ないときにまで利用することはないわけです。

b) 「役に立つ補助的コンテンツは重要」

「役に立つ補助的コンテンツは重要(11ページ)」「役に立つメインコンテンツがあっても、補助的コンテンツが邪魔なら低品質ページ(30ページ)」とある通り、補助的コンテンツの有用性が品質判断に影響する点も変わりありません。

補助的コンテンツはあくまでもユーザーの目的達成を「補助」するものである点をGoogle は十分理解しており、評価にもそうした視点で臨んでいます。検索エンジンを意識して補助的コンテンツを設計するのでなく、ユーザーを意識した設計を行えば基本的には問題ありません。

ただし、技術上の問題として「デフォルトで実行されないスクリプトがある場合、Google もそれらを実行しない状態を認識する」などの、Google のインデックスシステムとの相性を考慮する必要はあります。

デザインについても同様です。具体的な解説が削除されただけで、「見た目が良ければ高品質ということではない」「機能的なデザインであったほうが良い」という点には変わりがありません。更新後も多くの評価例では補助的コンテンツ・デザインの良し悪しを評価の一因としており、両者が重要な付加価値要因であることを示しています。

②ページ品質評価の重要ポイントに「Webサイトに関する情報」追加

掲載箇所:
18ページ「3.1 Page Quality評価で最も重要な要素」
変更点:
ページ品質評価の最重要ポイントに「Webサイトに関する情報(=Webサイトの責任者を明記)」という項目を追加

解説

前バージョンでは品質評価の最重要ポイントとして「メインコンテンツの品質」「Webサイトの評判」「E-A-T」の3点が挙げられていましたが、今回の更新で1点追加されました。

重要なポイントが追加されたということでやや身構えてしまいますが、前バージョンでもたびたび言及されていた「運営者情報・管理者情報などを品質評価の参考にする」という点が強調されただけです。品質評価者に対して「Webサイトに関する情報をしっかり確認して評価してください」という注意喚起を行うことが目的の変更かと考えられます。Webサイト管理者には、全く影響のない変更です。

理由は以下の通りです。このパートも関心がなければ読み飛ばしても問題ありません。

a) 「Webサイトに関する情報」は以前から品質判断に使っていた

前バージョンでも高評価・低評価要因として掲載されていました。

b) 必要な「Webサイトに関する情報」の質・量は変わらない

Google の判断基準に変更はありません。全てのWebサイトに「Webサイトに関する情報」の提供を義務付けるものではないという点も同じです。前バージョンと変わらず、YMYLに関するWebサイトには明確な責任者情報や問い合わせ先などの公開を求める一方、Webサイトによってはメールアドレス1つで十分という、Webサイトの性質を加味した判断を示しています(参考:20ページ 「4.3 明確なWebサイトに関する情報:責任者情報とカスタマーサービス」)。

Google は評価の基準として、コンテンツに直接関わる指標と間接的に関わる指標を利用しています。

前者は「コンテンツの品質・内容・タイトル」など、後者は「リンク・Webサイトに関する情報」等が該当します。リンクが多かったり、Webサイトの評価が高かったりすれば100%コンテンツの価値が高いわけではありません。しかし、判断の参考に利用することで評価を効率化し、信頼性を担保できます。今回の変更は「Webサイトに関する情報」がE-A-T・評判と並んで、品質評価業務にはとても役立つ要素であることを示しています。

この更新に伴いE-A-Tの解説もPage Quality評価の冒頭に移動し(※)、ページ品質評価に重要な概念である「メインコンテンツの品質」「Webサイトの評判」「E-A-T」「Webサイトに関する情報」の4点を初めに説明することで、それら4点の重要性やそれぞれの意味がより分かりやすくなりました。 (※旧セクション4-3は新セクション3-2に移動。内容に大きな変更なし)

③「ページ品質評価の最重要ポイント」の並び順変更

掲載箇所:
18ページ「3.1 Page Quality評価で最も重要な要素」
変更点:
項目の並び順変更

解説

前バージョンのセクション9.3では、ページ品質評価の最重要ポイントは以下の順番で掲載されていました。

  • 1. メインコンテンツの質と量
  • 2. E-A-T
  • 3. Webサイトの評判

今回更新されたセクション3.1では、以下の順番になっています。

  • 1. メインコンテンツの質と量
  • 2. Webサイトに関する情報
  • 3. Webサイトの評判
  • 4. E-A-T

「メインコンテンツの質と量が一番重要であり、他の3点を充実させることも重要」という点だけ押さえておきましょう。他の項目の順序は気にする必要はありません。

ユーザーにとって一番重要なのはコンテンツですし、本ガイドライン内でも「最も大事なのはメインコンテンツの品質(セクション4.2など)」と明言しています。

他の3要素はメインコンテンツの価値をさらに高めるもので、いずれも重要ですがあくまでも付加価値要素です。また、どれか1つが高まれば、他のものも高まるという相補的な関係にあります。「健全なWebサイト運営によって各要素を総合的に高めていく」以外の解決策がない以上、「E-A-Tと評判の充実どちらが大事か」といった議論にはマニアックな研究としての価値しかありません。

④E-A-Tの意義を強調

掲載箇所:
19ページ「4.2 十分な量の、高品質なメインコンテンツ」
29ページ「6.0 Low評価のページ」など
変更点:
「メインコンテンツの品質がE-A-Tを示すものである」という一文追加

解説

どのようなメインコンテンツがHighest評価からLowest評価までの各評価に該当するかを解説するセクションの冒頭に、前バージョンでは以下のような文章がありました。

「メインコンテンツの品質は、Page Quality評価の最も重要な要素である」

今回の更新で、以下の一文が加わっています(太字は筆者による)。

「メインコンテンツの品質はPage Quality評価の最重要要素であり、E-A-Tを示すものである

これも「メインコンテンツの品質と、E-A-Tは連動していることが多い」という品質評価者向けの解説です。E-A-Tの判断基準・価値への変更はないため、Webサイト管理者が気にする必要はありません。

⑤広告の価値を強調

掲載箇所:
10ページ「2.4.3 Ads(広告・マネタイズ要素)の判別」
変更点:
・「広告などがユーザーエクスペリエンスの向上に役立つこともある」という一文追加
・文章の順序を整理し、冒頭で「広告がユーザーの役に立つこともある」という点を強調

解説

「広告がユーザーの役に立つこともある」という点を強調するように書き換えられています。

広告とページ品質の関係について判断変更があったわけではないため、これも「“広告が多いページ=低品質”ということではない」という品質評価者向けの解説でしょう。

⑥維持・管理に関する項目の削除

掲載箇所:
旧15ページ「2.6 Webサイトの維持」、旧23ページ「4.8 十分な手入れ・維持」など
変更点:
品質評価時に「Webサイトが適切に維持・更新されているか」を判断するという点に関する記載をすべて削除

解説

「適切に更新されていることが望ましい」という点には変わりありません。

こうした記載があることによって、品質評価者が過剰に更新頻度のチェックをしたり、更新頻度を過重に品質評価に反映させてしまったりすることを防ぐための変更だと考えられます。

今回の主な変更点は以上です。

次ページでは考察と翻訳版を紹介します。

→ 考察 / 翻訳について

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